PayPayポイントを効率よく貯めようとする人に、「PayPayカードを作る選択肢を最初から除外するのはやめて、少し検討してみてほしい」といっても、言い過ぎではありません。なぜならPayPayでは、他のクレジットカードと比べてPayPayカードが明らかに優遇されているからです。 PayPayではVISAとMastercardのブランドを付帯したクレジットカードを登録できますが、PayPayカード以外のクレジットカードでの支払いだと支払い特典のPayPayポイントを獲得できません。まず最初に押さえておきたいのは、PayPayカードはPayPayの支払いで基本付与分のPayPayポイントが貯まる唯一のクレジットカードという利点です。PayPayポイントを稼ぎたければ、PayPayカードを利用しない手はありません。 PayPayカードはPayPayに新規登録すると「PayPayあと払い」として使うことになります。「PayPayあと払い」に登録を済ませた場合、決済のたびにもらえるPayPayポイントの付与率は1%または1.5%です。前月のPayPayステップで条件を達成すると付与率は0.5%加算され、1.5%になります 。 一方で、「PayPay残高払い」で支払いたい場合に便利なのがチャージ機能です。通常、クレジットカードではPayPay残高にチャージすることはできませんが、PayPayカードならチャージ可能です。 PayPay残高で支払った場合(PayPay残高払い)にもらえるPayPayポイントは0.5%です。前月のPayPayステップで条件を達成すると付与率は0.5%加算され、1%になります。「PayPayあと払い」に比べると付与率が低いので利用する機会は減るかもしれませんが、PayPay残高を送金したいときにはPayPayカードならPayPay残高にチャージできるので、いざというときに重宝します。 そのほか、PayPay以外での支払い、例えば飲食店や店舗でPayPayカードのプラスチックカードを使って支払った場合は1%のポイント還元があります。QUICPayで支払う場合も同様です(iOS版のみ)。PayPayあと払いに登録した上で、前月のPayPayステップで条件を達成した場合は0.5%加算されて付与率は1.5%になります。 PayPayカードでは毎月27日に支払い金額をまとめて払い、その翌月に利用特典としてPayPayポイントを獲得、という流れになります。 PayPayステップの条件未達成でも100円につき1円相当のPayPayポイントがもらえる仕組みなので、還元率1%の場合、SuicaにApple Pay経由で1000円チャージした場合には10ポイント、レストランでQUICPayを使って4598円支払った場合には45ポイントという計算になります。利用ごとの還元であり、支払額の合算に対しての還元ではありません。 PayPayはQRコード決済サービスの最大手クラスで、実店舗やネットサービスから公共料金の支払いにも対応。PayPayポイントは実際に支払いに利用できる場面が多いので、数あるポイントサービスの中でも最も現金に近い感覚で使えるポイントサービスだと筆者は考えています。 バーチャルカードは、カードそのものの物理的実体がなく、ECサイトなどのオンライン上でのみ利用できるクレジットカードです。PayPayでの「PayPayあと払い」や各種オンライン決済で利用できます。 一方、PayPayのプラスチックカードはカード番号やセキュリティコードの印字がないナンバーレス仕様である点が特徴的。一般的なクレジットカードとして利用できます。つまり、PayPay決済を導入していない店であっても、PayPayカードで支払うことができれば、PayPayポイントを貯められます。 バーチャルカードだけでもPayPayポイントは貯まるものの、利用できる場面が限定されます。クレカ支払いに対応している店舗・サービスで幅広く利用できるプラスチックカードを使うことで、よりPayPayポイントが貯めやすくなるというわけです。 個別での手続きは不要で、ヤフーカードの代わりとなる新たなPayPayカードが順次届けられています。 カードの発送予定時期など、切替に関する詳細は以下のページで確認できます。 ヤフーカードからPayPayカードの切り替えについて さらに、申し込み時に口座を登録しておくと審査完了後すぐバーチャルカードが発行されます。カード番号や有効期限といった情報を確認でき、そのままPayPayのチャージやインターネット上での買い物に使用可能です。 「PayPayあと払い」を利用できるクレジットカードは、PayPayカードだけです。PayPayカードの発行後、PayPayアプリとYahoo! JAPAN IDを連携した上で、[アカウント]→[支払い方法の管理]→[Yahoo!ウォレットからインポート]でPayPayカードをアプリに登録すると、「PayPayあと払い」を利用できるようになります。 PayPayアプリ内の「PayPay残高払い」や「PayPayあと払い」ではなく、クレジットカードとして利用するだけで十分なポイント還元を受けられます。 繰り返しになりますが、PayPay非対応の店舗でも支払いでPayPayカードを使えれば、1%または1.5%のPayPayポイントを獲得できます。PayPayカードは、PayPayポイントが貯まる唯一のクレジットカード。PayPay非対応の場合はクレジットカード決済に対応しているかを確認し、PayPayカードで支払いましょう。 さらに「5のつく日キャンペーン(+4%、付与上限あり)」などのお得な特典を利用すると、ゲットできるPayPayポイントも増えていきます。 ちなみにETCカードを利用するのであれば、ポイント還元サービス「ETCマイレージサービス」には必ず登録しておきたいところ。登録無料・年会費無料で高速料金の支払額に応じてポイントが貯まり、自動的に高速料金の支払い時に還元されます。「平日朝夕割引」のような割引サービスも受けられます。 「PayPayあと払い」による決済は「3回の利用で5000円相当のPayPayポイント獲得」の対象で、「PayPay残高」による決済は対象外です。また、「PayPay残高」のチャージ分も対象外です。 特典は初めてPayPayカードを持つ会員が対象で、前身の旧ヤフーカードユーザーは対象外です。 2022年10月17日から12月28日まで開催された「超PayPay祭」の「ペイペイジャンボ」は、対象店舗でPayPay残高またはPayPayあと払いで支払った際に抽選があり、当選結果に応じてPayPayポイントがもらえる特典でした。1等は決済金額の全額(100%)、2等は決済金額の5%、3等は決済金額の0.5%がPayPayポイントで還元されました。PayPayあと払いの利用や本人確認の有無によって、抽選回数や当選確率が変動する仕組みです。 ペイペイジャンボでのポイント付与上限は、1回あたりおよびキャンペーン期間中で10万ポイントまで。獲得したポイントは、対象の支払いの翌日から起算して30日後に付与されます。 PayPay決済で支払えない店でも、PayPayカードで支払えばPayPayポイントを貯められます。PayPayとPayPayカードを上手く使いこなせば、すべての支払いでPayPayポイントを獲得することも不可能ではありません。この点も踏まえると、PayPayを使っていてPayPayポイントを効率よく貯めたいなら、PayPayカードはおすすめです。 貯まったPayPayポイントは、そのまま「PayPay残高」に付与され、日用品の買い物やネットサービス、公共料金の支払いに使えます。今後もPayPay加盟店は増えていくと思われるので、PayPay経済圏に参加することで、使いみちが広がっていくPayPayポイントをより有効活用できるかもしれません。