これまで使っていた古いiPhoneからiPhone 12など新しいモデルへ機種変更するなら、古い端末からのデータ移行やLINEアカウントの引き継ぎ、写真のバックアップなどは必須の作業です。 本記事では、iPhoneを買い替える前に確認してほしい4つのポイントを紹介した上で、iPhoneのバックアップ・復元をおこなう手順を3パターン(iTunesなどパソコン利用/iCloud利用/Android向け「iOSに移行」アプリ利用)に分けて徹底解説します。

iPhone機種変更時の4つのバックアップ・復元方法とは?

iPhone機種変更時のバックアップ・復元における基本的な手順は、大きく分けて以下の4つあります。 まず、iPhoneからiPhoneへの機種変更では、事前準備としてPC(Finder/iTunes)またはiCloudを利用してデータをバックアップするのがデータ移行の基本。このデータを新端末へ移行・復元させれば、現在の利用環境をそのまま引き継げます。パソコン(Windows PC/Mac)があるなら、Finder/iTunesを利用すると簡単にデータを移行できます。パソコンがなければ、iCloudを使うことになります。 またiOS 12.4以降では、iPhone間でデータを直接転送する新しいデータ移行方法が追加されました。バックアップなしでデータ移行できる万人向けの方法となっており、おすすめできる引き継ぎ手段です。本記事では解説していないので、手順は下記記事で確認してください。 AndroidスマホからiPhoneへ機種変更する場合は、Apple公式のAndroidアプリ「iOSに移行」を使って連絡先や写真などのデータを移行して引き継ぐことができます。

新しいiPhoneに機種変更・データ移行する前後の準備 4つのポイント

iPhoneを買い替える前後で、少なくとも以下の4点を確認・実行しておきましょう。 「こんなことは常識だ」と思うのであれば、読み飛ばしても大丈夫です。

1. Apple IDやパスコードを覚えていますか?

最初にiPhoneを使っていく上での重要事項を覚えているか、確認します。 Apple IDやパスコードは、機種変更時に限らずiPhoneを使っていくなかで非常に重要な情報。すべて記憶しておくべきです。機種変更してデータを移行する際にも、何らかの入力を求められることになります。 【iPhone】忘れたApple IDを確認できる4つの方法iPhoneでパスコード(パスワード)を忘れてロック解除できないときの対処法まとめ

2. LINEやゲーム、Apple Pay、Suicaの引き継ぎ方を知っていますか?

アプリやゲームによっては、機種変更時のデータ移行に特別な手続きを求められることがあります。必ず引き継ぎたいデータがあるアプリ・ゲームについては、機種変更前に事前確認を怠らないようにしましょう。 代表的なアプリはLINEです。メールアドレスの登録やトーク履歴のバックアップなどを済ませておかないと、新しい端末でログインや本人確認をおこなえず、さまざまなデータが消失してしまうおそれがあります。

LINEの引き継ぎに失敗するユーザーは少なくない LINEを確実に引き継ぐための方法は下記記事でわかりやすく解説しています。ぜひ参考にしてください。 また、パズドラやモンスト、FGOといったゲームでは、プレイデータのバックアップや引き継ぎコードの発行などが必要になるケースが少なくありません。各ゲーム内での説明を熟読して、適切に対応しましょう。

Apple PayのSuica 旧iPhoneのApple Payに登録してあるクレジットカードは削除しなくてもデータ移行に支障ありませんが、旧iPhoneを今後使わないのであれば削除しておいた方がよいでしょう。いずれにせよ、新iPhone側ではクレジットカードを追加しなおすことになります。 一方、例外的な対応が必要なのが交通系ICカードの「Suica・PASMO」です。SuicaとPASMOの場合、機種変更前に旧iPhone側でApple Payから削除し、データをサーバーに退避させる必要があります(手順は下記記事で解説)。

3.「2ファクタ認証」を突破できるデバイスが身近にありますか?

「2ファクタ認証」を設定している場合、「信頼できるデバイス」に指定してあるiPhoneやiPad、Macなどは、(少なくとも新しいiPhoneの復元が完了するまでは)従来どおり使える状態にしておきましょう。それらのデバイスを初期化したり、iCloudからサインアウトしたりすると、新しいiPhoneで2ファクタ認証を突破できなくなるおそれがあります。 Apple ID の 2 ファクタ認証 - Apple サポート なお、機種変更前の古いiPhoneで使っていた電話番号によって2ファクタ認証を設定しており、機種変更後の新しいiPhoneでも同じ電話番号を引き続き使用するのであれば、新iPhoneで自動的に2ファクタ認証を突破できます。

4. 新旧iPhoneのiOSを最新バージョンにアップデートしてありますか?

新しく手に入れたiPhoneとこれまで使っていたiPhoneとでiOSのバージョンが大きく異なると、データのバックアップを復元できないおそれがあります。 いつも手元のiPhoneではiOSのバージョンアップを怠っておらず、かつ、最新のiPhoneを新規購入するような場合、iOSのバージョン違いによってバックアップからの復元に支障が出ることはそうそうありません。一方で、iOSのバージョンアップを長期間放置していたり、譲り受けた中古のiPhoneにデータを移行したりするようなケースでは、iTunesで「このiPhoneのソフトウェアが古すぎるため、バックアップ”○○○”はこのiPhoneの復元には使用できません」エラーが発生することがあります。 そのため、機種変更の際は、事前に新旧iPhoneのiOSを最新バージョンにアップデートしておいたほうが無難です。詳しい対処法は下記記事で解説しています。

Finder/iTunesによるバックアップと復元でデータ移行する方法【PCがある人向け】

パソコン(Windows PC/Mac)がある場合、Finder/iTunesを使ったバックアップ・復元がオススメです。各種データをパソコンに保存した後、新しいiPhoneにデータを転送できます。その基本的な手順は以下のApple公式ヘルプでも解説されているので、一読しておくとよいでしょう。 iPhone、iPad、iPod touch をバックアップする方法 - Apple サポートiPhone、iPad、iPod touch をバックアップから復元する - Apple サポート iTunesによるバックアップ・復元をおこなう場合は、あらかじめiTunesを最新バージョンにアップデートしておきましょう。 Windows PCでiTunesをインストールしていないのであれば、以下のApple公式サイトからダウンロードできます。 iTunes - iTunesを今すぐダウンロード - Apple(日本)

1. Finder/iTunesで旧iPhoneからデータのバックアップをとる

それでは、バックアップ作業から開始しましょう。事前準備として、旧iPhoneのiOSを最新版にアップデートしておきます。 本記事では、さまざまなケースを想定した上でFinder/iTunesを使ったデータ移行のやり方を解説していますが、何かしらの問題が発生する可能性もゼロではありません。バックアップがうまく作成できなかったり、バックアップからの復元ができなかったりする場合は、下記のApple公式ヘルプを参照してください。 iOS/iPadOS デバイスをコンピュータにバックアップできない場合やバックアップから復元できない場合 - Apple サポート macOSまたはiTunesも同様に最新版にアップデートしておきましょう。バージョンを確認するには、iTunes(Windows PC)であればウィンドウ上部のメニューバーで[ヘルプ]→[更新プログラムを確認]を、macOSであれば画面上部のメニューバーで[リンゴマーク]→[このMacについて]→[ソフトウェア・アップデート]を選択します。

1-1. iPhoneをPCに接続する

データをバックアップするiPhone(今まで使っていたiPhone)をPCに接続しましょう。PCでFinder/iTunesを開き、iPhoneのLightningコネクタとPCのUSB端子をLightningケーブルでつなげます。 Finder/iTunesには、iPhoneと自動的に「同期」する機能が存在します。ここでは詳細な説明は省きますが、自動同期機能は厄介な問題を引き起こしかねません。同期の意味をよく理解していないのであれば、自動同期はオフにしておいたほうが無難です。 Finderで自動同期をオフにするには接続したiPhoneの「一般」タブで「このiPhoneが接続されているときに自動的に同期」のチェックを外す、iTunes(Windows)で自動同期をオフにするには[編集]メニューで[環境設定]→[デバイス]と進み[iPod、iPhone、およびiPadを自動的に同期しない]にチェックを入れればOKです。

自動同期をオフにする iPhoneのパスコード入力を求められたり、「このコンピュータを信頼しますか?」と表示されたりした場合は、指示に従って操作してください。

1-2. Finder/iTunesでデバイスの画面を表示する

Finder/iTunesがiPhoneを認識したら、サイドバーや上部にiPhoneのアイコンと名前が表示されるのでクリックします。 うまく認識されないようであれば、Lightningケーブルを抜き差ししてみると認識されることがあります。

1-3. 暗号化バックアップを実行する

デバイスの画面を表示されたら、バックアップに取り掛かります。

「バックアップ」の項目で「iPhone内のすべてのデータをこのMacにバックアップ(iTunesでは「このコンピュータ」)」と「ローカルのバックアップを暗号化」にチェックを入れます。 後者にチェックを入れることで、iCloudキーチェーンやアクティビティ、ヘルスケアデータ、HomeKitデータなどをバックアップできるほか、LINEのトーク履歴の復元も容易になります(LINEアプリ内でトーク履歴をiCloudにバックアップしていなくても、新端末で復元できます。ただし非公式の手順です)。 ここでバックアップ先として「iCloud」を選んでも構いませんが、iCloudストレージの空き容量が不足しているとバックアップを作成できません。PCを使ってバックアップするのであれば、原則としてPC内をバックアップ先にしておくのが無難です。 過去に暗号化バックアップを実行したことがあれば、[今すぐバックアップ]をクリック。すぐにバックアップが始まります。

初めて暗号化バックアップを実行する場合、バックアップを保護するパスワードの設定を求められるので、任意のパスワードを2回入力し、[パスワードを設定]をクリックします。本記事では「このパスワードをキーチェーンに保存」はオフにしておきます(オンにしても大丈夫です)。 暗号化バックアップを保護するパスワードは復元時に必要になります。しっかり覚えておくか、紙などにメモして安全な場所に保管しておいてください。

バックアップの進捗状況 バックアップが開始されます。バックアップするデータの大きさに応じて、バックアップにかかる時間は異なります。iPhone内のデータがパソコンに転送されている間、進捗状況が表示されるので、バックアップ完了まで絶対にケーブルを抜かないようにしてください。

バックアップが完了したら、「このMacへの前回のバックアップ(iTunesでは「最新のバックアップ)」の項目に「今日 (バックアップの時刻)」と表示されるはずです。

[バックアップを管理]からバックアップ状況を確認 そのほか、[バックアップを管理]でもバックアップを確認できます。

2. Finder/iTunesのバックアップからデータを新iPhoneへ復元する

新しいiPhoneを購入してきたら、パソコンに保存したバックアップデータを移行して復元します。Finder/iTunes経由の復元なら、古いiPhoneのデータを一度に転送できます。しかし、そのぶん転送に時間がかかります。転送中はケーブルを抜かないよう注意しましょう。 なお復元をおこなっても、iTunes Storeで購入したミュージックライブラリの音楽は原則として転送されません。再度ダウンロードを実行するか、iTunes Store経由で転送し直します。ただし、iCloudミュージックライブラリを利用している場合は例外で、ミュージックライブラリの音楽は自動ダウンロードされます。 iPhoneに音楽を同期(転送)する方法──同期できないときの対処法も解説【iTunes】

2-1. 新しいiPhoneにSIMカードを挿入して電源を入れる

まず、新しいiPhoneにSIMカードを挿入し、電源を入れて起動しておきます。 iPhoneやiPadのSIMカードを取り出す/差し替える - Apple サポート 新しいiPhoneが新規購入した最新端末でないのであれば、引き継ぎ作業の前にiOSを最新バージョンにアップデートしておきます(手順は下記記事を参照)。 どうする? iPhoneの機種変更時にiTunesで「このiPhoneのソフトウェアが古すぎるため、バックアップ”○○○”はこのiPhoneの復元には使用できません」エラーが出た場合の対処法とは また、初期化されている状態でなければ、いったんリセット(初期化)してコンテンツを消去しておきましょう。 これまで使ってきたiPhoneのiOSを最新バージョンにアップデートしているのであれば、キャリアショップなどで新規購入したiPhoneに搭載されているiOSと大きくバージョンが異なることは、一般的にはありません。そのため「新規購入したiPhoneでもiOSのアップデートは必須か?」と問われれば、答えは「必須ではありません」となります。 もし不安があるのであれば、まず新規購入したiPhoneの電源を入れて、データを復元せずにアクティベーション(初期設定)を済ませます。その際、アクティベーションの途中で[新しいiPhoneとして設定]を選択します。設定を進めて初期状態のiPhoneのホーム画面が表示されたら、「設定」アプリからiOSを最新バージョンにアップデートしておきましょう。

2-2. iPhoneをPCに接続する

新しいiPhoneをPCに接続しましょう。PCでFinder/iTunesを開いたら、iPhoneのLightningコネクタとPCのUSB端子をLightningケーブルで繋げます。 Finder/iTunesがiPhoneを認識したら、「新しいiPhoneへようこそ」画面が表示されます。うまく認識されないようであれば、Lightningケーブルを抜き差ししてみるとよいでしょう。

2-3. バックアップから復元する

Finder/iTunes暗号化バックアップからの復元の場合、従来型の手動設定とクイックスタート機能を利用した設定とでは、かかる労力に大差ありません。そこで、ここではクイックスタート機能を利用せずに復元する方法を解説します。クイックスタート機能を利用した復元手順については、iCloudバックアップからの復元を解説する箇所でまとめて紹介しているので、そちらを参考にしてください。 Finder/iTunesバックアップからの復元でもiCloudバックアップからの復元でも、クイックスタート機能を利用できます。クイックスタートを実行すると、初期設定の一部を省略できるようになっているので、とくにiCloudバックアップからの復元の場合に便利です。ただし、初期化されておらず、Apple IDでiCloudにサインインしたままの状態である旧iPhoneが手元にある必要があります。

「新しいiPhoneへようこそ」画面で「このバックアップから復元」を選択して、バックアップデータを選んだら、[続ける]をクリックします。

暗号化バックアップ時に設定したパスワードを入力し、[復元]をクリックすると復元が開始されます。写真・動画などのデータがFinder/iTunesからiPhoneに転送されます。ファイルの転送量によりますが、転送が完了するまで1時間以上かかることもあります。復元されるまで気長に待ちましょう。 以降は新しいiPhone側での設定作業となります。 暗号化したバックアップのパスワードを思い出せないときは、以下のApple公式ヘルプを参照してください。 iTunes でのバックアップの暗号化について - Apple サポート

2-4. 新しいiPhoneを設定する

復元が進むとiPhoneが再起動し、「こんにちは」画面が表示されます。画面を下から上にスワイプする(またはホームボタンを押す)と「復元しました」と表示されるので、[続ける]をタップします。

あとは画面の指示に従って設定を進めます。Face IDまたはTouch IDの設定とパスコード作成、Apple IDパスワードの入力、確認コードの入力(2ファクタ認証を設定している場合)をおこなうと、「iCloud設定をアップデート中…」の画面が表示されます。

続けて、位置情報サービスとApple Pay、iCloudキーチェーンなどを設定します。いずれも後ほど設定を変更できるので、適宜設定してください。 iCloudキーチェーンでパスワードを管理・確認する方法

2-5. 復元完了

「ようこそiPhoneへ」画面が表示されるので画面を下から上にスワイプします(またはホームボタンを押す)。するとホーム画面に移動し、アプリのダウンロードが始まります。あとは復元が完了するまで気長に待ちましょう。 以上でFinder/iTunesを使ったバックアップ・復元は完了です。

iCloudによるバックアップと復元でデータ移行する方法【PCがない人向け】

iOS 12.4以降では、Finder/iTunes・iCloudのバックアップを利用せずとも新旧iPhone同士でデータを直接転送し、簡単かつ分かりやすくデータを移行できるようになりました。 本記事では従来のやり方のみを解説しています。新しい方法については下記記事を参照してください。 超簡単、iPhoneのデータ移行を「バックアップなし」で成功させる方法【iOS 12.4以降】 手元にパソコンがない場合、旧iPhoneから新iPhoneへの機種変更時の引き継ぎにはiCloudを利用する方法があります(iCloudバックアップは常に暗号化されます)。古いiPhoneのデータをAppleのクラウドサービスであるiCloudにWi-Fi経由でアップロードし、新しい端末に復元するという手順です。その基本的な手順は以下のApple公式ヘルプでも解説されているので、一読しておくとよいでしょう。 iPhone、iPad、iPod touch をバックアップする方法 - Apple サポートiPhone、iPad、iPod touch をバックアップから復元する - Apple サポート

iCloudストレージのプラン 注意したいのはiCloudのストレージ容量です。標準(無料)で5GBまでは利用できますが、容量が不足するとバックアップを作成できません。その場合、容量を追加購入(50GB:月額130円/200GB:月額400円/2TB:月額1300円)するか、写真やビデオなどサイズの大きなデータをバックアップ対象から外す必要があります。 iCloud ストレージの容量を買い足す - Apple サポート とは言うものの「写真やビデオの保存データが大きすぎてiCloudの容量が足りないが、容量を月額で購入はしたくない。Finder/iTunesを使えるパソコンは持っていない。でも、写真・ビデオはバックアップして新しいiPhoneで復元したい」というユーザーは少なくないでしょう。そのような場合の対処法としてオススメできるのが、グーグルが展開している写真・動画用のクラウドストレージサービスの「Googleフォト」です。

Googleフォト Googleフォトを使ったデータ移行に関しては、下記記事で詳しく解説しているので参考にしてください。 また、機種変更のためだけにGoogleフォトを使いたくないというのであれば、強力なデータコピー専用アプリ「ドコモデータコピー」を使う手もあります。

ドコモデータコピー ドコモデータコピーはドコモ製アプリですが、auやソフトバンク、格安SIMのユーザーでも利用できます。詳しくは下記記事を参照してください。

1. iCloudに旧iPhoneからデータのバックアップをとる

事前準備として、旧iPhoneのiOSを最新版にアップデートしておきます。 本記事では、さまざまなケースを想定した上でiCloudを使ったデータ移行のやり方を解説していますが、何かしらの問題が発生する可能性もゼロではありません。バックアップがうまく作成できなかったり、バックアップからの復元ができなかったりする場合は、下記のApple公式ヘルプを参照してください。 iCloud にバックアップできない場合や iCloud バックアップから復元できない場合 - Apple サポート

1-1. iPhoneをWi-Fiに接続する

iCloudバックアップはWi-Fi(無線LAN)に接続した状態で実行されます。Wi-Fi未接続の状態であれば、最初にWi-Fiに接続しておきます。 Wi-Fiルーター最新おすすめ機種はどれ? 失敗しない選び方を徹底解説

1-2. iCloudバックアップを作成する

旧iPhoneで「設定」アプリを起動し、[(ユーザー名)]→[iCloud]とタップします。

「iCloud」画面を下にスクロールして[iCloudバックアップ]をタップします。

「バックアップ」画面に移動したら、「iCloudバックアップ」がオンになっているかを確認します。オフの状態であればオンに切り替えます。続けて、[今すぐバックアップを作成]をタップします。すぐにバックアップ作成が開始されます。 すでにオンになっていた場合、以下の条件をすべて満たしたときに自動的にバックアップが作成されているはずです。 前述のとおり、iCloudバックアップのために必要なiCloudストレージが不足している場合、iCloudバックアップを作成できません。写真・動画の容量が原因となっているのであれば、下記記事の方法でiCloudバックアップを作成できるようになる可能性があります。 【iPhone】iCloudバックアップが作成できない? 写真・動画の容量が原因なら簡単に解決できる なお、iPhoneストレージの消費容量を削減する一般的な方法として、下記の特集も参考にしてみてください。

1-3. iCloudバックアップを確認する

iCloudバックアップ作成が完了したら、念のため、iCloudバックアップがきちんと作成されていることを確認しておくとよいでしょう。

「設定」アプリ→[(ユーザー名)]→[iCloud]→[ストレージを管理]とタップします。

続けて、「iCloudストレージ」画面で[バックアップ]をタップして該当するiPhoneを選択。デバイスの「情報」画面に移動し、前回のバックアップ日時などを確認できます。

前回のバックアップ日時やバックアップのサイズなどが表示される。バックアップするデータの選択や、既存のiCloudバックアップの削除も可能

2. iCloudのバックアップから新iPhoneにデータを復元する

新しいiPhoneを入手したら、iCloudにバックアップしたデータを復元しましょう。データの復元作業は、自宅などで通信が安定したWi-Fiに接続できる環境でおこないます。

2-1. 新しいiPhoneにSIMカードを挿入して電源を入れる

まず、新しいiPhoneにSIMカードを挿入し、電源を入れて起動しておきます。 iPhone や iPad の SIM カードを取り出す/差し替える - Apple サポート 新しいiPhoneが新規購入した最新端末でないのであれば、引き継ぎ作業の前にiOSを最新バージョンにアップデートしておきます(手順は下記記事を参照)。 どうする? iPhoneの機種変更時にiTunesで「このiPhoneのソフトウェアが古すぎるため、バックアップ”○○○”はこのiPhoneの復元には使用できません」エラーが出た場合の対処法とは また、初期化されている状態でなければ、いったんリセット(初期化)してコンテンツを消去しておきましょう。

2-2. クイックスタートを実行する

iPhoneには機種変更時の初期設定を簡略化できる「クイックスタート」機能があります。Wi-Fiパスワードの入力など面倒な作業を省けるので、iCloudバックアップから復元する場合はクイックスタートを利用して初期設定をおこなうことをオススメします(従来型の手動設定も可能)。ここではクイックスタートによる初期設定手順を画像つきで詳しく紹介します。より簡略化された説明でよければ、以下のApple公式ヘルプも参考になります。 以前使っていた iOS デバイスから新しい iPhone、iPad、iPod touch にデータを転送する - Apple サポート

まず、新旧iPhoneを近くに置いてください。新iPhoneで言語設定を済ませていない「こんにちは」画面の段階からクイックスタートを実行できます。

旧iPhone 旧iPhoneに「新しいiPhoneを設定」というクイックスタート画面が表示されるので、新iPhoneで使いたいApple IDであることを確認の上、[続ける]をタップします。

新iPhoneに青い粒のアニメーションが表示され、旧iPhoneで「新しいiPhoneをカメラに向けてください」と表示されます。 円(ファインダー)の中に青い粒のアニメーションを配置するように、旧iPhoneを新iPhoneの上にかざします(旧iPhone側で[手動で認証]をタップすると、新iPhoneに表示される6桁の認証コードを旧iPhoneで入力する方法も利用できます)。 これで、Apple IDなどの情報が新iPhoneに転送されます。旧iPhoneに「新しいiPhoneの設定を完了」と表示されるまで、新旧iPhoneを近くに置いたままにしておいてください。

新iPhoneの画面が切り替わり、旧iPhoneのパスコード入力を求められるので、正しいパスコードを入力します。その後、Face IDまたはTouch IDの設定をおこないます。Apple IDのパスワード入力を求められた場合は、正しいパスワードを入力します。 【iPhone】Touch ID(指紋認証)の設定と使い方、できない時の対処法も

2-3. バックアップからの復元方法を選択して新しいiPhoneを設定する

iPhoneの初期設定には、機種変更時の作業を軽減するための「クイックスタート」というオプションがあります。 クイックスタートによって回避できるようになった主な作業は以下のとおり。

2ファクタ認証(信用済みデバイスによる確認と新デバイスへのコード入力) 言語設定 キーボード設定 Wi-Fi設定 iCloudサインイン

一方、増えた作業として旧デバイスのパスコード入力が挙げられますが、手動設定の場合は新規にパスコードを作成する手間がかかるので、実質的には増えた作業はないと考えてよいでしょう。 Face IDまたはTouch IDの設定が済んだら、復元方法の選択に移ります。ここで新旧どちらのiPhoneもiOS 12.4以降であれば、直接転送によるデータ移行が提案されます。今回はiCloudバックアップから復元するので、[その他のオプション]を選択してください。

5つのデータ転送方法から[iCloudバックアップから復元]を選択します。

左:パターンA右:パターンB 続いてiCloudバックアップの画面に遷移したら[続ける]をタップします(パターンA)。ここで[続ける]が表示されず[復元する前にバックアップをアップデート]などの選択肢が出てきた場合(パターンB)は、[復元する前にバックアップをアップデート]か[(日付)バックアップから復元]のいずれかを選んでタップします。前者を選ぶと旧iPhoneでiCloudバックアップが実行されたあと新iPhoneに復元され、後者を選ぶと当該日付のバックアップから復元されることになります。

ここで[ほかのバックアップを選択、または復元しない]を選ぶと、再び5つのデータ転送方法の選択画面に戻ります。 まっさらなiPhoneとして使いたい場合は[Appとデータを転送しない]を選択してください。[Androidからデータを移行]を選択した場合については、後述するAndroidからiPhoneへの機種変更時のデータ移行に関する解説を参照してください。 旧iPhone 復元方法を選択した時点で、クイックスタート機能で実行できる範囲の初期設定は完了します。旧iPhone側で[OK]をタップしておきます。旧iPhoneはこれでお役御免です。

最後にApple PayやSiri、App解析などの設定を画面の指示に従って済ませましょう(ユーザーの環境によって、初期設定の手順や設定を求められる項目が若干異なる場合があります)。

2-4. 復元完了

左:iCloudバックアップからの復元が進む右:新iPhoneにデータが復元された 各種設定を進めていくと、iCloudバックアップからの復元が始まります。 ホーム画面が表示されたら、完全な復元まであと一歩。アプリなどが順次ダウンロードされていくので、復元が完了するまで待機しましょう。Wi-Fiが切れるとダウンロードは中断されるので注意してください。 以上でiCloudを使ったバックアップ・復元は完了です。

AndroidスマホからiPhoneにデータ移行する方法【iOSに移行の使い方】

Android端末からiPhoneへ機種変更するときは、当然ながらFinder/iTunesやiCloudを使ったデータ移行ができません。しかし、「iOSに移行」というApple公式のAndroidアプリを使えば、Android端末からiPhoneへのデータ移行がスムーズにおこなえます。 データ移行できる内容は、連絡先やメッセージ(SMS)、写真・動画、ブラウザのブックマーク、Googleアカウント、カレンダーなど。同一ネットワーク(Wi-Fi)に接続していれば、これらデータを安全かつ簡単に移行できるのが特長です。 「iOSに移行」の基本的な使い方は、以下のApple公式ヘルプでも簡単に解説されています。 Android から iPhone、iPad、iPod touch に移行する - Apple サポート

1. 移行したいデータの入ったAndroid端末での準備

まずは、Android端末にGoogle Playから「iOSに移行」アプリをインストールします。 この時点から、Android端末を自宅など安定したWi-Fiネットワークに接続しましょう(後ほど、移行先のiPhoneでも同じWi-Fiに接続します)。

アプリを起動したら[続ける]をタップして進み、利用規約をよく読んで同意します。

「コードを確認」画面が表示されるので、そのまま待機。これよりデータ転送が完了するまで「iOSに移行」アプリを画面に表示したままにしておきます。転送途中で別のアプリを使うと、コンテンツが転送されません。 次はiPhone側で作業を進めていきます。

2. 移行先のiPhoneでデータ転送の準備をする

データ移行先となる新しいiPhoneにSIMカードを挿入し、電源を入れて起動しておきます。 新しいiPhoneが初期化されている状態でなければ、いったんリセット(初期化)してコンテンツを消去しておきましょう。

新しいiPhoneでは、「こんにちは」画面から言語設定を済ませるとクイックスタート画面が表示されます。このクイックスタート画面で[手動で設定]をタップし、キーボード設定やWi-Fi設定(Android端末と同じWi-Fiネットワークに接続)、Face IDまたはTouch ID設定、パスコード作成をおこないます。

「Appとデータ」画面まで進めたら、[Androidからデータを移行]をタップします。

「Androidから移行」画面で[続ける]をタップします。

すると、6ケタまたは10ケタの数字(コード)が表示されます。 ここで再びAndroid端末の出番です。

3. Android端末にコードを入力してデータ移行開始

Android端末の「iOSに移行」アプリに戻り、「コードを確認」画面で[続ける]をタップしましょう。

iPhoneに表示されているコードをAndroid端末に入力します。

iPhoneと接続するためのプライベートWi-Fiへの接続に関する画面が表示されたら[続ける]をタップ。その後の確認メッセージで[接続]を選択します。

Android端末とiPhoneとの接続が始まるので、そのまま待機しましょう。

新しいiPhoneに移行したいデータの種類を選択します。 この例では3種類のみ表示されていますが、Googleアカウントやメッセージ、カメラロール(写真・ビデオ)のほか、連絡先、ブックマーク、カレンダーのデータが移行可能です。 選択後、[続ける]をタップしてください。

iPhoneへのデータ移行が開始されます。 今回は移行完了まで10〜15分ほどかかりましたが、所要時間はデータの容量などによって異なります。

データ移行が完了すると、「転送が完了しました」の画面が表示されます。 [完了]をタップし、iPhone側での操作へ移ります。

4. iPhoneにデータを転送後、復元を確認する

移行先のiPhoneにデータが転送されていきます。転送量に応じて所要時間は異なります。

「転送が完了しました」と表示されたら[iPhoneの設定を続ける]をタップし、その他の初期設定を完了させます。

新しくiPhoneのホーム画面が表示されたら、データがきちんと転送されたかをチェックしましょう。「写真」アプリを起動すると、写真と動画が転送されていることを確認できるはずです。 Android端末に入っていたアプリをiPhoneに引き継ぎたいときは、App Storeから適宜ダウンロード・インストールしてください。ただし、iOS版がないAndroidアプリもあります。 iPhoneでアプリをダウンロード・インストールする方法 以上でAndroidからiPhoneへのデータ移行は完了です。

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