「iPhoneの使い方 完全活用ガイド」を新たに作成・公開しています。カテゴリごとに情報をまとめているので参考にしてみてください。 iPhoneの使い方 完全活用ガイド

まずはiPhoneの安全性を高める初期設定

初期設定時をはじめ、できるだけ早い段階で設定しておきたいのは、細かな便利設定よりもセキュリティ面でしょう。iCloudや指紋認証、パスコード、ロック時間の設定など、安全にiPhoneを使うための重要ポイントをまとめました。

iCloudの設定

iCloudは、アップルが提供しているクラウドサービスです。バックアップをとったり「iPhoneを探す」など、緊急時に不可欠なサービスが含まれています。最初に必ず設定しておきましょう。

iCloudの設定は「設定」アプリの[iCloud]でおこないます。Apple IDとパスワードを入力し、[サインイン]をタップします。 Apple IDを持っていない場合は、[Apple IDを新規作成]をタップして作成できます。 「iCloud」の使い方まとめ──バックアップと復元、iCloud Drive、キーチェーン、写真共有、メールなど

iCloudを設定すると、「iPhoneを探す」は自動でオンになります。 iPhoneを探すでは、同名のアプリやiCloudのウェブサイトを通じて、同じApple IDでサインインしている端末の位置を地図上で確認できます。うっかりiPhoneをなくしてしまった時に、頼れる唯一の機能といっても過言ではありません。 なくした時に頼れる「iPhoneを探す」の使い方まとめ──アプリ/PCからの操作、紛失モード、オフ設定の場合にできることなど

指紋認証(Touch ID)の登録

iPhone 6s/6s Plusでは、指紋の認証速度が劇的に速くなりました。第2世代の指紋認証センサー(Touch ID)が内蔵されているおかげです。体感的には、ロック画面でホームボタンを押してからホーム画面が表示されるのに従来2秒かかっていた認証が、半分の1秒ほどに短縮されています。

指紋の登録は、「設定」アプリの[Touch IDとパスコード]でおこないます。 [指紋を追加]をタップすると、指紋の登録画面が表示されます。画面の指示に従って、指紋を登録します。

指紋は5つまで登録できます。左の親指を登録したら、次は右の親指や人差し指というように、よく使う指を登録しておくと、いろいろな状況で指紋認証できて便利です。 iPhoneで指紋認証「Touch ID」を設定する方法と使い方、できない時の対処法も

パスコードを6桁にする

iOS 9ではセキュリティ強化のため、パスコードが6桁に変更されています。100万通りの組み合わせから設定できるようになり(これまでは1万通り)、コンピュータを使っても簡単には推測されません。 iPhone 6s/6s Plusは、最初から6桁のパスコードが採用されています。ただ、旧モデルをiOS 9にアップグレードしただけでは、パスコードの桁数は4桁のまま変わりません。iPhoneを安心して利用するため、6桁へ変更しておきましょう。

「設定」アプリにある[Touch IDとパスコード]を開いて、[パスコードを変更]をタップします。

4桁の古いパスコードを入力すると、新しい6桁のパスコードが入力できるようになります。

[パスコードオプション]をタップすると、英数字を使った6桁のパスコードやこれまでの4桁のパスコードも選べます。 [カスタムの(英)数字コード]を選択すれば、ロック画面で入力するパスコードが6桁になります。 iPhoneでパスコードを忘れてロック解除できない時の対処法まとめ

自動ロックを30秒にする

自動ロックまでの最短時間はこれまで1分でしたが、iOS 9では「30秒」が選べるようになりました。自動ロックまでの時間は短いほど、セキュリティ効果が上がります。加えて節電効果も高く、バッテリーの持ちがよくなります。

自動ロックは「設定」アプリの[一般]から設定できます。 [自動ロック]を開いて、[30秒]をタップします。

iPhoneを快適に使うための基本設定

バッテリー消耗を効率的に抑えたり、通信量を上手くセーブして速度制限を回避、また使用頻度の高いキーボードの調整や、LINEほか定番アプリの設定など、iPhoneを快適に利用するための工夫をまとめました。

バッテリーを節約する

少し使い方を変えるだけで、iPhoneのバッテリーは今よりも長持ちします。下記の特集で挙げている15の方法のほか、iOS 9で追加された「低電力モード」も要チェックです。 iPhoneのバッテリー消耗が早い時、電池を節約して駆動時間を延ばす17の方法

iOS 9の低電力モード

iOS 9では、バッテリーの電力消費を抑えるための「低電力モード」を備えています。低電力モードになると、メールの取得やアプリのバックグラウンド更新、自動ダウンロードなどをオフにします。また、一部のビジュアルエフェクトを削減もしくはオフにし、バッテリー駆動時間を最大で3時間ほど延長させる効果があります。

使い方は、バッテリーが一定残量以下になった際に低電力モードにするかどうか訊かれるので、[低電力モード]をタップするだけ。 低電力モードになると、バッテリーのアイコンが黄色になります。

低電力モードは、バッテリー残量が80%以上まで回復した時、自動でオフになります。 また「設定」アプリの[バッテリー]を開けば、いつでも好きな時に低電力モードへ切り替えられます。 低電力モードを利用すれば、バックグラウンド更新や自動ダウンロードがオフになるため、通信量の節約にもなるでしょう。

[バッテリー]では、アプリごとの使用状況も確認できます。時計のアイコンをタップすることで時間表示ができるようなりました。

iPhoneを下向きに伏せる

バッテリーの節電機能でもう1つ知っておきたいのが、iPhoneを下向きに置くとディスプレイが自動的にオフになる機能です。 iPhoneを伏せた状態で置くと数秒で画面が暗くなり、そして消灯します。ディスプレイをこまめに消灯することで、約1時間程度の節電効果があるとみられています。

さらに、近くにいるユーザーに通知をのぞき見されるのを防げるというセキュリティ上の効果も期待できるでしょう(当然、自分が通知を見られなくなるというデメリットもありますが)。 なおディスプレイの消灯機能は、iPhone 6s/6s Plus、iPhone SE、iPhone 6/6 Plus、iPhone 5sの6機種で利用可能です。

データ通信量を増やさないようにする

ドコモやau、ソフトバンクなどのキャリア各社や格安SIMを提供する各MVNOでは、データ通信量の上限を超えて使った場合に、通信速度制限を課しています。この通信速度制限を回避するには、携帯電話の回線を無駄使いしない、データ通信量を節約する工夫が必要です。

Wi-Fiを徹底的に活用

一番の基本となるのが、Wi-Fiの活用。家や会社にいる時はもちろん、外出先でもキャリアが提供しているWi-Fiスポットやカフェ、コンビニなどに用意されているWi-Fiスポットを利用することで、データ通信量を減らすことができます。 Wi-Fiを活用した通信量の節約方法については、下記にまとめていますので参照してください。 スマホで無料の「Wi-Fi」を徹底的に活用する方法、つながらない時の対処法も

Wi-Fアシストとは

iOS 9では「Wi-Fiアシスト」という機能が追加されています。接続しているWi-Fiの電波状況が悪い時に、携帯回線に自動的に切り替えて通信する機能です。便利な機能ですが、モバイルデータの通信量が増える原因にもなります。日頃Wi-Fi利用を心がけているのに、データ通信量が増えてしまったという時は、設定をオフにするとよいでしょう。

[設定]にある[モバイル通信]を開いて、画面を一番下までスクロールします。[Wi-Fiアシスト]をオフにします。

その他の通信量節約ワザ

バックグラウンド通信がオンになっていると、最新情報を取得するために操作していないアプリでもネットワークに接続します。そこで、バックグラウンド更新をオフにすれば、バックグラウンド更新を無効にしてデータ通信量を節約できます(当然、最新情報をリアルタイム取得できなくなる不便もあります)。 このほか、Safariなどの標準ブラウザから「Chrome」や「Opera」などのデータ圧縮機能を搭載するブラウザに乗り換えることで、データ通信量を節約することもできます。詳しくは、下記の特集で解説しているので参考にしてください。 iPhoneの「通信制限」まとめ──通信量の確認や速度規制を解除・回避する方法【ドコモ/au/ソフトバンク/アップルストア】

定番アプリを設定(メール・Facebook・Twitter・LINE・Safari・キーボード)

普段使っているメールをiPhoneで受け取れるように、アカウントを登録しておきましょう。また、LINEやFacebook、Twitter、Instagramなどを利用する場合もアカウントの登録や引き継ぎが必要です。

メール

メールの設定は「設定」アプリの[メール/連絡先/カレンダー]からおこないます。 [アカウントを追加]をタップすると、各種サービスが表示されるので、追加したいアカウントを選びます。

プロバイダのメールアドレスなど、メニューにないアカウントを追加したい時は、[その他]→[メールアカウントを追加]をタップします。

FacebookとTwitter

FacebookとTwitterのアカウントは[設定]にある[Facebook]と[Twitter]でそれぞれ設定します。

ユーザー名とパスワードを入力して[サインイン]をタップすると、アカウントへのアクセスについて許可を求める画面が表示されるので、[許可]をタップします。 [インストール]をタップすれば、アプリをインストールできます。Facebookは、ユーザー名とパスワードを再度入力してサインインします。Twitterはアプリをインストールするだけで、設定したアカウントにアクセスできるようになっています。

LINE

LINEを初めて使う時は、アプリに従って利用登録を進めれば問題ありませんが、意外と面倒なのがアカウントやトーク履歴の引き継ぎ。iPhone 6s/6s Plusなどへ機種変更してLINEのアカウントを引き継ぎする場合、事前の準備が必要です。

アカウントを引き継ぐと、古い端末から友だちリストやトーク履歴、スタンプなどの利用情報がすべて削除されるため、必要な履歴はバックアップし、また友だちやスタンプなどを新しい端末で利用できるよう、移行を慎重におこないましょう。 必要な手順は、下記の特集にて詳細に解説しています。

LINE引き継ぎの手順がわかる機種変更ガイド 機種変更時にLINEのトーク履歴を引き継ぎ、元通りに復元する方法(iPhone・Android対応)

Safari

Safariで保存したブックマークやパスワードなどは、iCloudを利用して引き継ぎます。iCloudにサインインすることで、他の端末ともデータを同期できるようになります。

Safariに保存したパスワードは、[キーチェーン]をオンにすることで利用できます。 iCloudのセキュリティコードと確認コードの入力が必要です。 iPhoneの機種変更時にデータ移行(復元)する方法まとめ──iTunes/iCloud経由や、AndroidからiOSへ引き継げるアプリ「Move to iOS」の使い方も

キーボードを設定する

iPhone 6 PlusからiPhone 6sへ機種変更した場合など、画面が小さくなったことで文字入力がしにくくなったという人もいるかもしれません。使いにくいキーボードや、使わないキーボードは非表示にしておいたほうが、キーボードの切り替えがすばやくできるようになります。

[設定]アプリから[一般]→[キーボード]を開いて、[編集]をタップします。

使わないキーボードを削除します。

必要なキーボードだけが表示されるようになります。 フリック入力を主に使うなら、[設定]アプリから[一般]→[キーボード]にある[フリックのみ]のオプションもオンにしておきましょう。

iOS 9の新機能

iPhone 6s/6s Plusの「3D Touch」を使いこなす

iPhone 6s/6s Plusには、画面を押した時の圧力を感知する「3D Touch」が搭載されています。カメラ機能と並んで、今回のiPhone 6s/6s Plusの最大のトピックです。タップ、スワイプ、ピンチといったジェスチャーに加え、新たに「ピーク」と「ポップ」が認識されるようになりました。

ピークを使うと、メールやメッセージを実際に開くことなくプレビューできます。 たとえば、のぞき見したいメールを軽く押しこむと、内容のプレビューが表示されます。指を離せば一覧に戻りますが、そこからさらに画面を押し込むとメールが開きます。この最後に押し込む操作がポップです。

ポップせずに、上方向や左右にスワイプすることで、操作メニューが表示されることもあります。

ピークとポップは、Webサイトのリンク先をプレビューしたり、直前に撮影した写真を開いたりするのにも使えます。 いつどこでピークやポップが使えるのか明示されないため、知らないと使えないのが難点ですが、うまく使えば面倒な操作をショートカットできます。

また、ホーム画面にあるアイコンを押すと、「クイックアクション」メニューが表示されることがあります。 たとえばカメラアイコンを押すとセルフィーの撮影やビデオの撮影など、使いたい機能をすばやく呼び出せます。

3D Touchではほかにも、画面の左端をプレスしてから右にずらすことで、マルチタスク画面を呼び出すことができます。

クイックアクションに対応しているアプリも続々増えています。たとえば「Instagram」では、ダイレクトメッセージや新規投稿が楽におこなえます。

「Evernote」も同様に、写真の撮影や新規ノートの作成を手早くおこなえます。 また「Yahoo!乗換案内」では、自宅へのルート検索などを一発で呼び出すことができます。

オンスクリーンキーボードでも3D Touchが使えます。特に便利なのがカーソル移動です。 文字入力中にキーを押すと、キートップをなぞるだけでカーソルを移動できます。これまでのように、画面を長押しした後、虫眼鏡を移動する手間がなくなり、移動がすばやくおこなえるようになりました。

Live Photosを楽しもう

iPhone 6s/6s Plusのカメラアプリには、「Live Photos」という新しい機能が追加されています。これは、シャッターを押した前後1.5秒のショートビデオを一緒に記録できる機能です。

カメラを起動して画面上部の[◎]アイコンをタップすると、Live Photosモードがオンになります。 最初に「カシャ」というシャッター音は鳴らず、シャッターを押して3秒後に「ポロン」という効果音が流れます。効果音が鳴る前に端末を動かすと動画がブレてしまいますので、撮影が終了するまでしっかり固定しておくのが、うまく撮影するコツです。写真を指で押すと再生できます。 ちなみに、動画のサイズは1440x1080ピクセルです。動画は写真と別に保存されるので、PCへの取り込みも簡単です。Live Photosがオンになっていると、オフの状態に比べてサイズが約3.4MB大きくなります。すべての写真をLive Photosで撮影するのではなく、不要な時はオフにすることで容量を節約できます。 Live Photoをオフにするには、画面の上部中央にあるLive Photosのアイコンをタップします。画面に「LIVE OFF」と表示されます。再びタップすればLive Photosがオンになります。

Live Photosをオンにしたまま、何でもない被写体を撮影してしまうという失敗もよくあるでしょう。 そんな時はショートムービーだけ削除できます。まず、写真を表示した状態で[編集]をタップ。画面左上にある[◎]アイコンをタップすると、ショートムービーが削除されるので[完了]をタップして、写真を保存します。 削除したショートムービーは復元もできます。再び編集状態にした後、Live Photosをオンにすればショートムービーを再生できます。 Live Photosで撮影した写真と動画をほかの端末で楽しみたい時は、AirDropやiMessageで送信します。iPhone 6s/6s Plus以前の端末でも、画面を長押しすればショートムービーを再生できます。

4Kビデオを撮影しよう

iOS 9では、動画の解像度を選べるようになりました。iPhone 6s/6s Plusは、4K動画の撮影に対応しています。4K動画は3840x2160ピクセルと、これまでの1080p動画(1920x1080ピクセル)の4倍の解像度で撮影できます。iPhone 6s Plusなら光学手ぶれ補正を使って撮影できるので、ここぞという撮影で威力を発揮するでしょう。

動画の解像度は[設定]の[写真とカメラ]で設定します。[ビデオ撮影]をタップすれば、ビデオ撮影の解像度を変更できます。 4Kを選ぶと1分間で375MBものファイルサイズになります。端末の容量をより多く(通常の3倍弱)消費するので注意が必要です。また、滑らかな動画を撮影したいなら、1080p HD/60fpsも試してみましょう。

スローモーション撮影も、フレームレートを120fpsと240fpsの2つから選べるようになりました。後者のほうが滑らかに再生できます。 なお、1080pで撮影可能なのはiPhone 6s/6s Plusのみとなります。

ファイルをなぞって複数選択する

最後にもう1つ、iOS 9で追加された便利な機能を紹介します。 これまで写真を選択する時は、1枚ずつ画面をタップしなければなりませんでした。しかし、iOS 9では[選択]をタップした後、画面をなぞるだけで、複数の写真をまとめて選択できるようになりました。 アルバム作成や写真の一括消去などに便利なので、ぜひ使ってください。

iPhone活用の便利ワザ・アプリ、困った時の対処法

iPhoneを使っていく中で、よくあるトラブルとその対処法、また知っておくと必ず役立つ活用ワザを中心にまとめました。

おすすめiPhoneアプリ100選

セキュリティ対策(履歴管理・着信拒否・iPhoneを探す・ロック解除・機能制限など)

容量(ストレージ)が不足した時の対処法

文字入力を快適にするテクニック

iPhoneの動きが重い・遅いを解消する

インターネット、テザリング

カメラ・スクリーンショット(無音撮影など)

初期化と復元、機種変更時のデータ移行、バックアップ

音楽の管理とApple Music

外部出力(テレビに映す・印刷など)

知っておきたい便利な小ワザ