iOS 11では、「非使用のAppを取り除く」という新しい機能が追加されています。iPhoneの容量不足を一時的に解消できる便利な機能です。ただし、注意しなければならない点もあります。 そこで今回は「非使用のAppを取り除く」機能のメリット・デメリットを紹介し、あわせて機能の使い方を解説します。
「非使用のAppを取り除く」機能とは
「非使用のAppを取り除く機能」は、ストレージの空き容量が足りなくなったときに使用頻度の低いアプリのプログラムだけを削除する機能です。このとき、書類やユーザーのデータは保存されたまま。アプリを再インストールすればいつでも元に戻せる状態です。 iPhoneの容量が不足した時、空きを効果的に増やす方法
メリット
通常、アプリを削除(アンインストール)すると、プログラムと一緒に書類やデータもなくなってしまいます。苦労して進めたゲームのセーブデータなども、すべてなくなります。このようなとき、「非使用のAppを取り除く機能」を使ってアプリを取り除けば、いつでもデータを復元できるというメリットがあります。 「非使用のAppを取り除く機能」は、ストレージ容量が足りなくなったときに本領を発揮する機能です。たとえば出先でビデオや写真を撮影中、容量が足りなくなることがよくあります。このとき、サイズの大きなアプリを一時的に取り除けば、問題を回避できます。アプリを取り除いても、書類やデータを残しておけるので安心です。その場しのぎに最適です。
デメリット
なかなか便利そうに見える「非使用のAppを取り除く機能」ですが、デメリットもあります。アプリの配信が休止されたり終了されたりすると、再インストールできなくなるという点です。書類やデータはiPhoneに保存されていますが、元通りにするにはApp Storeからアプリを再インストールする必要があります。 以前なら、配信が終了しても、アプリをiTunesに保存しておけば再インストールできました。しかし現在は、iTunes経由のインストールができなくなっています。App Storeでの配信が一時的に停止しているだけなら再開後に再インストールできますが、配信自体が終了していると、書類やデータを失う危険があります。 また、書類やデータのサイズが巨大な場合、ストレージの節約効果も限定的です。たとえば動画の編集アプリなどは、アプリ本体よりもデータのほうが大きくなりがちです。このようなアプリの場合、プログラムを取り除いてもストレージの節約効果はあまり期待できないでしょう。
「非使用のAppを取り除く」機能の使い方
非使用アプリを「自動」で取り除く方法
「非使用のAppを取り除く」機能による自動削除を有効化するには、「設定」アプリ→[一般]→[iPhoneストレージ]で「非使用のAppを取り除く」の[使用]をオンにします。ただ、設定を有効にしても、Appがすぐに取り除かれるわけではありません。端末の容量が足りなくなると削除されるようです。 ここでは解放可能な容量も表示されます。意外に大きなサイズが解放できることに驚くでしょう。
「非使用のAppを取り除く」機能のオン・オフは、「設定」アプリ→[iTunes StoreとApp Store]でも切り替えられる
非使用アプリを「手動」で取り除く方法
「iPhoneストレージ」画面ではアプリ名の下に前回使用した日付が表示されるので、使用頻度の低いアプリを見つけやすい 「設定」アプリ→[一般]→[iPhoneストレージ]では、インストールしているアプリの一覧が表示されます。たとえ「非使用のAppを取り除く」機能を[使用]してなくても、個々のアプリを選択して[Appを取り除く]をタップすれば、そのアプリだけを手動で取り除くことができます。アプリを自動で削除されたくない人はこちらがおすすめです。
左:アプリを選択したら[Appを取り除く]をタップ。「Appのサイズ」(プログラムのサイズ)や「書類とデータサイズ」も確認できる右:アプリを取り除くと、[Appを取り除く]が[Appを再インストール]に変わる
取り除いたアプリを再インストールするには
取り除いたアプリにはクラウド(雲)のマークが付く 「非使用のAppを取り除く」機能で削除したアプリは、「iPhoneストレージ」画面やホーム画面で確認できます。ホーム画面なら、アイコンの左下にクラウドのマークが表示されているので、すぐに分かります。アイコンをタップすると、アプリの再インストールを開始します。
App Storeにアプリがあれば、タップして再インストールできる