Googleが、低品質のインターネットサービスプロバイダー(ISP)を晒し上げる方向性を強化した。YouTube動画の再生品質が低い場合、動画プレイヤーの下に「Experiencing interruptions? Find out why(再生の中断はありませんか? 原因を確認しましょう)」という青い通知バーが表示されるようになっている。表示の開始時期は不明。米メディアQuartzが報じている。 この通知バーは、Googleが今年1月下旬に開始したサービス「Google Video Quality Report」によるもの。YouTube動画の再生品質に基いてISPの品質を判定し、ユーザーにレポートを提供する。
同レポートでは、ユーザーが利用しているISPを「HD確認済み」「標準画質」「低画質」の3つの基準で評価。これらの評価は、個々のユーザーの接続状況だけではなく、特定地域のISPネットワークを利用している全てのユーザーの状況を総合して判断する。 このレポートによってGoogleが達成したいことが何なのかは火を見るより明らかだろう。要は、「あなたが動画をスムーズに再生できないのは、ご利用のISPのせいではありませんか?」とユーザーに告げることで、ISP側に対して間接的にサービス改善要求を突きつけているのだ。 当初、このレポートを確認するためには、まず専用サイトにアクセスする必要があった。しかし、この青い通知バーはYouTube上でユーザーに直接示されるため、強力な導線が用意されたことになる。
現在のところ、公開レポートの対象国は、米国やカナダなど数カ国に留まっている。もっとも、既に日本語のヘルプページは用意済み。したがって、日本におけるレポート提供開始も検討されているものと思われる。