今回Apple製品が侵害していると判断されたMotorolaの特許は、EP(ヨーロッパ特許)1010336(B1)「パケット無線システムのための移動体発信転送時にカウントダウン機能を実行するための方法」で、米国特許第6359898が同様の特許にあたる。 もしMotorolaがAppleに対して損害賠償を請求する場合、2007年に遡って損害を計算して請求する可能性にMotorolaの弁護士が言及している。その場合はAppleが請求される金額は膨大なものになると考えられる。 Appleはこの暫定措置を不服として上訴し、販売差し止め命令の執行猶予を求めることが可能で、しばらくはiPhoneやiPadの販売は停止されない可能性もある。 既によく知られているように、世界各国でAppleがAndroid陣営に対する訴訟を起こしたことを受けて、その反訴も相当数されている。 AppleとAndroidメーカーとの訴訟合戦については、スペインでAppleが敗訴したほか、オーストラリアでSamsung GALAXY Tab 10.1の販売差し止め請求が棄却、フランスでiPhone4Sの販売差し止め請求が棄却、アメリカでもGALAXY Tabの販売差し止め請求が棄却、フランスとドイツでGALAXY Tabの販売が差し止め(Samsungは侵害部分のデザイン変更で対応)となるなど、世界各国で一進一退が続いている。 しかし、これまでAppleがAndroid陣営を攻めていた流れを逆転するという意味で、今回のドイツでの判決は重要な意味を持つかもしれない。

German Court Rules in Favor of Motorola Mobility in Apple Litigation - Press Releases - Motorola Mobility, Inc.(英語) FOSS Patents: Motorola Mobility wins German patent suit against Apple, overcomes FRAND defense(英語)